資料−1
第3回平成14年度会長提言特別委員会議事録(案)
日 時 :平成15年1月21日(火)15:00〜17:00
場 所 :土木学会A会議室
出席者 :岸委員長、高辻、横田、中川、林、杉山、村田、佐藤、西田、古木、松浦、米山、
井上、酒井各委員、松尾、鈴木(俊)、鈴木(幹)、石郷岡各事務局
(配布資料)
資料−1 第2回平成14年度会長提言特別委員会議事録(案)
資料−2 情報受発信シミュレーション中間報告・今後の計画
資料−3
土木学会ホームページのコンテンツ(案)について
資料−4
会長提言特別委員会経過報告(案)
参考資料 土木学会会長提言特別委員会WebWG中間報告
議 事 :
1.岸委員長挨拶
インターネットを活用した仕組みの公開に向けた作業を事務局を中心に進めてきた。これまでの成果に対し、ご意見を伺いたい。
2.議事録確認
井上委員より前回議事録について報告し承認された。
3.JSCE.jp(公開用サイト)の確認および情報受発信シミュレーション中間報告・今後の計画
井上委員よりJSCE.jp(公開用サイト)の説明が、酒井委員より資料−2に基づき情報受発信シミュレーション中間報告と今後の計画が説明され、以下の議論と決定がなされた。
(1)決定事項
・理事会に報告後、2月3日(月)より一般公開し、情報受発信シミュレーションを継続する。
・スラッシュボックス内にあるコンテンツは著作権に定植しないか調査する。
・特別上級技術者の方々への回答登録者としての登録依頼を開始する。
(2)質疑内容
(林委員)
回答者やコーディネーター的役割れの方を募集するとしているが、その人たちのメリットはどう考えたら良いのか。ボランティアでやっていただける方は少ないのではないか。学会ですから出てきた意見を取りまとめて一般化し、付加価値をつけたものとしてWebなどで発表していくなどの仕組みみたいなものは考えていいのではないか。
(井上委員)
学会の情報発信手段として学会誌があるが、その編集委員の方々には、苦労も多いと思うが、記事を取材し、作り上げ、会誌として公にされていくという満足感や、取材を通して人と知り合えるというメリットが有ると思う。Web上では個人の意見や情報の発信が主体となるので学会誌と同じという訳にはいかないが、Web上で出た話題の中で反響のあったものをまとめ、新たに情報を出したり、今はまだ実現していないが、定期的に話題提供するコーナーを作ったりしてボランティアの方々のインセンティブになるような物を考えたい。
(林委員)
関連するものとして「言論NPO」の活動がある。ここでは、テーマ、私の係わったときは道路公団の問題のときだったが、Web上で色々議論された物が小冊子としてまとめられ会員や一般の人に売っていた例がある。著作物として残ることが一つのインセンティブになるのではないか。
Webに書かれた物の著作権はどうなるのか。
(中川委員)
利用規約には、掲載者にあるとしている。しかし、訴訟問題になった例もある。
追記:2005.5、東京高裁で掲示板に匿名で記載された記事をまとめ出版した会社が出版等の禁止と損害賠償を認める判決がなされた。
(林委員)
著作権の問題など解決すべき課題はあるかと思うが、Web上で議論されたものがシンポジウムなどに結びつけられたりできれば良いのではないか。
(岸会長)
意味のある議論が重ねられていけば、そのような物に結びつけていくこともできる。
社会的に感心があり、質の高いものであれば価値がある。そういうものが集まってシンポジウムとなるので、まずは質の高い議論が行われることが必要。
(高辻委員)
林委員が言われるように良い物をまとめ上げていくことによるインセンティブの与え方の方に、インターネットの世界を見ていると、自分の意見を表していきたいと感じている人も案外いるように思う。この様な人を見つけだしボランティアとして活躍してもらうことも良いのではないか。
(岸会長)
前回、特別上級技術者の方へのアンケートの結果では、半数以上の方がボランティアとして活動したいと言っている。
そういう人たちには、是非良い質問や意見を出してもらって、活躍してもらいたい。
(佐藤委員)
情報化委員会という記載があるが、うまく機能するかどうか不安がある。部門としては、調査研究になるのか。
(井上委員)
総務部門の常置委員会として設置されている。今年度は活動を休止している。歴史としては、学会のインフラ整備や電子情報の作成仕様の認識合わせなどを行ってきた。
(佐藤委員)
参加していただく委員の方々は、何らかの研究に結びつく様な活動が必要ではないか。合意形成にこの様な技術の利用を考えておられるような方に参加してもらうなど、参加していただく方を考えていく必要があるのではないか。
(井上委員)
情報利用技術委員会などの力も借りていきたいと考えている。
(林委員)
一つは合意形成などを研究している方で、このようなサイトでの活動に興味を持っておられる方、もう一つは、計画学などを研究しておられる方で、テーマをもってサイトの活用を考えておられる方を探していくことも必要ではないか。小田急線を高架にするにあって既存の建物から数10cmしか離れていないような場所もあり、このような影響を調べてみようという研究を始めたグループもいる。調査研究部門でも社会と係わる問題をテーマに活動されている方もおられると思うので、ぜひ各研究委員会で議論を進める道具として使われるようにしていくと良いのではないか。
(岸会長)
Web上で議論し、まとめていくことにより公の場、学会内部での検討でないことによる一般の認知度が異なってくるのではないか。
(林委員)
設計など色々な場面でも使える。
(井上委員)
一つの使い方として、現状ではトピックスの分類の中に情報共有小委員会のカテゴリーを作っている。この使い方が良いかどうかは、今後検討する必要があるが、何らかの活用の仕方はあるのではないか。
(杉山委員)
ヤフーなどから検索をかけた場合、例えば今の小田急線の問題のような場合、検索の言葉と内容にある言葉がマッチングしないと検索にかからない。どのようにプライオリティを上げていくかも課題ではないか。使ってもらうための方策みたいなものも考えていく必要があるのではないか。
初期の段階は、事務局側からテーマを出して意見を書いてもらうなどの働きかけが必要ではないか。
(酒井委員)
現状でも事務局レベルではあるが、内容を増やす努力をしている。今後公開していくことにより意見の書き込みなどの増加を期待している。それでも当面は、当委員会の委員の方々のお力添えがないと苦しいと思う。
(林委員)
例えば、どこかの委員会での議論に使ってもらうのも良いのではないか。
(佐藤委員)
今の状態では、学会のHPにある各委員会のHPとこのHPの関連が整理されていないので、すぐに使うとは答えずらい。
(井上委員)
既存の学会HPと今回のHPでは、取り扱う情報形態に得手不得手がある。現状では、各の特徴を生かしたものに成っていない。この点は、今後検討していく。
(村田委員)
意見を出してもらっている時はその情報が公開されているが、それをまとめた後は、まとめたものが成果物として公開され、元のデータが消えてしまうということが、往々にして起こる。今回のHPではどうするのか。またデータとしてはどの程度の期間持つのか。
(井上委員)
当面は、全てのデータを保持する考えでいる。ただ、将来、情報量が増えたり、類似の質問などが増えたりした段階で良くあるご質問やQA集としてまとめる必要はあるかと考えている。データとしてはテキストベースで個々の容量は軽いことからハードディスク容量は十分確保できていると考えている。
(村田委員)
ある人が事業の関係で今回の公開しているQAを使いたいと言ったら貸すのか。
(井上委員)
著作権などの問題もあるのでお断りする。
(松浦委員)
今回の仕組みの中で、調査研究部門の委員会にどう絡んでもらうのか。回答を積極的に作ってもらう様なことを考えているのか。
(林委員)
基本的には個人の見解を述べてもらうことになる。研究委員会に関連する内容が公開されていれば、リンクなどで対応してもらう。委員長なり幹事長の方にこのサイトから情報を流し(登録者へのメール配信機能)、積極的に参加を促すことも必要ではないか。
(古木委員)
情報の配信は、特定の人にのみ行うのか。
(井上委員)
今回のシステムでは、デフォルトの状態でユーザー登録していただいた方全てにメールが配信される様に成っている。メールを希望しない方は、メインメニュー−メッセージ配信の所で設定を変更していただければ良い。
4.土木学会ホームページのコンテンツ(案)について
井上委員より資料−3に基づき現状の課題と今後の進め方について説明され、以下の議論と決定がなされた。
(1)決定事項
・アンケート回答は、アイデアだけでなく、各委員会が現状保有しているものや開発を進めているものについても記載してもらう。
・上記を修正した上で理事会に報告し、アンケートを実施する。
(2)質疑内容
(松浦委員)
土木図書館委員会では、すでに活動を始めている。例えば「今日は何の日」、土木で関連する事項を委員会のHPに表示するようなものを考えている。若い人の意見を聞きながら、理解してもらえるようなものを作るように心がけている。
(佐藤委員)
今の「今日は何の日」は、委員会のHPに入れるより学会のHPのトップページにあって良いのではないか。
調査研究部門の各委員会は、それぞれのHPを立ち上げて運用している。これはこれで良いのではないか。ただ、学会のHPのトップに委員ごとの更新情報が反映されて来ていないのでこれを改善すれば良いのではないか。
今のアンケートによる調査の内容を聞く限り、アイデアを出してください、本部の方で集約してというのが目についてしまう。現状ですでに委員会としてコンテンツを作っていたり、開発を進めている所もあるので、その実体も合わせて調査するのが良いと思う。
(岸会長)
一般の人が簡単にたどり着けたり、ネーミングの工夫により見たいと思わせるような仕組みになっていれば良いのではないか。
(横田委員)
今回、学会のトップページの所からリンクを張るとのことであるが、単に「意見交換・ご質問」では、一般の人が入っていって良いのやら言葉だけでは解りずらいのではないか。
一般の人にもなじみやすい表現など工夫の余地があるのではないか。
(井上委員)
ご指摘のとおり、現状ではHPの中に一般向け、会員向けコンテンツが混在している。また、HPの作りそのものも、HTMLとSlash(テキストベース)が混在してしまっており、非常に見づらい状態となっている。次の段階では、これらを整理し見やすくした物を提案していきたいと考えているが、2/3の段階では、今日提案した形で試験を開始したい。
(林委員)
学会活動なので、トップページから入った時に情報が解りやすいことが重要。コンテンツを分散型で作っていただくことは良いとして、情報には解りやすくたどり着けるように工夫してほしい。
(高辻委員)
学会のHPを訪れた一般の方が、容易に情報にたどり着けるように工夫するということ。
(林委員)
まず疑問があってHPに訪れるのであって、現状のように何とか委員会というのがズラズラと出てきてもしょうがない、必要な情報にたどり着けるようにすることが重要ではないか。
(西田委員)
小中学生はもとより、学校の先生にしても、そもそも「土木」で何を扱っているか知らないのではないか。
橋を入れたら土木学会は出てくるのか。
(井上委員)
残念ながら、現状では出てこない。特に、委員会のページのように各所に情報が分散化されていたり、階層が深い場合は、一般の検索サイト(ヤフーやグーグルなど)に掛かりづらい。
5.WebWGからの中間報告について
中川委員(WebWG主査)より、新たなサイト(jsce.jp)の機能を活用した情報発信のあり方についてWGとしてまとめ、次回委員会で提案していく旨が報告された。
以上